クラリネットのこれらの特性を踏まえた上で、 僕は現在、昨今流行している「ラップトップ(PowerBookG3) + 楽器」という構成を採って活動してます、 しかし、ラップトップ・コンピュータを使うのは上記に挙げた「基本的な特性」を別の特性、 強いては「未踏の段階」へと拡張させる為の方法、または感覚でしか無く、 広義ではクラリネットを使ったトーン・マテリアル (音その物の構成要素、素材) の追及に過ぎないと考えています。 それには一般に伝わる特殊奏法 (重音奏法、循環呼吸等) ではなく、 且つアヴァンギャルドな奏法 (ゴムホースを差し込む、ベル側から吸い込む、マウスピースを抜いて管体だけで吹く、マウスピースだけで吹く等)でも無い別な方法で 「未踏の段階」へと拡張させて行きたいのです。